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§インドネシアのスマトラ沖地震 3日目

2004-12-28 23:37

▼奇跡的に助かった愛知の杉本君

スマトラ沖大地震による大津波で、両親と弟が行方不明になりながら、奇跡的に助かった愛知県岡崎市の岡崎小6年、杉本遼平君(12)を、同様に津波被害に遭った邦人男女3人が支援している。遼平君は28日には、3人の付き添いでプーケット日本人会を訪れ、臨時旅券(パスポート)発給などの手続きを行った。 - 毎日新聞 -

2004-12-28 23:37

▼タイで不明だった大分の一家無事

スマトラ沖大地震による津波で、旅行先のタイで行方が分からなくなっていた大分出身のニューデリー日本人学校教諭、政岡浩さん(45)一家4人は28日夕、プーケットで生存が確認された。滞在先のピピ島から自力で日本人会連絡事務所にたどり着いた。発生から2日余り実家の家族や県教委などは胸をなで下ろした。 - 毎日新聞 -

2004-12-28 23:01

▼仏系ホテル滞在の280人依然不明=タイ

フランス企業アコールは28日、パリで記者会見し、タイ南部カオラックにある同社系列の外国人向けホテルに滞在していた280人が依然として行方不明になっていることを明らかにした。 - 時事通信 -

2004-12-28 21:22

▼タイ政府、津波被害額を5億1000万ドルと想定

タイのタクシン首相は、インド洋全域を襲った津波によるタイ観光産業への被害額が200億バーツ(約5億1000万ドル)に上るという見通しを示した。 首相は今回の災害について、議会に追加的な予算を提案することになるとしている。
 タイ観光局のチュタマス・シリワン総裁は、被害が最も大きかったプーケット、バンガ、クラビの3県の状況について記者団に対し、「3カ月以内に最も打撃を受けたこれら3県の被害の7割方を再建することになるだろう」と言明。「ただ、これは仮定に過ぎず、実現するかどうかは確かでない」と述べた。  アナリストの間では、津波に襲われたタイ国内の6県の修復に、少なくとも半年から1年はかかるという見方が多い。 - ロイター -

2004-12-28 21:02

▼新たに邦人2児の死亡確認=津波犠牲者、過去最悪の5万5千人か

インドネシア・スマトラ島沖の大地震とそれに伴う津波による犠牲者の数は、インド洋沿岸諸国でさらに増加し、AFP通信の集計によると、発生から3日目の28日までに5万5000人を超えた。1883年にスマトラ島近くのクラカトア火山の噴火に伴う津波で約3万6000人が死亡した惨事を大幅に上回り、過去最悪の地震・津波災害となった。タイ南部のプーケット島で男女の日本人児童2人の死亡が新たに確認され、日本人犠牲者は同島で4人、スリランカで7人の計11人となった。
 日本外務省によると、プーケット島では、子供1人を含む少なくとも5人の安否が確認されていない。また、モルディブなどの在留邦人約480人と連絡が取れていないという。
 インド南部など各国の被災地では水や食料の不足が深刻化、伝染病も懸念されている。救援活動が本格化しているものの、通信・交通網の寸断などで難航している。 - 時事通信 -

2004-12-28 18:57

▼タイへ護衛艦派遣命令 海外活動拡大に積極姿勢

大野功統防衛庁長官は28日午後、スマトラ沖地震の救援活動支援のため、テロ対策特別措置法に基づきインド洋に展開していた海上自衛隊の護衛艦など3隻をタイ周辺海域に派遣する命令を出した。国際緊急援助隊派遣法による自衛隊派遣で初めてとなる被災者の捜索、救助活動に当たる。
 迅速性を重視する観点から、派遣の根拠法を途中で切り替える異例の措置をとった背景には、10日に閣議決定した新防衛大綱で示した自衛隊の海外活動拡大に対する強い意欲がある。
 自衛隊の派遣をめぐっては、細田博之官房長官が28日午前の記者会見で「自衛隊でなければならないという状況では必ずしもない」と消極的な考えを表明した。しかし、大野防衛庁長官はタイ政府からの要請を踏まえ、インド洋で各国艦船に対する給油活動を終えて帰国途中の艦船の展開を命じる方針を決定。政府内でちぐはぐな面をみせた。 - 時事通信 -

2004-12-28 17:02

▼アシカの思い出切なく=文集に生き生き-魁人君、昆虫も大好き

「アシカのくびに、わなげみたいなものがちゃんとはいっていてすごかったです」-。スマトラ沖地震で津波に巻き込まれ、死亡が確認されたバンコク日本人学校小学部2年の吉野魁人君(8つ)は、学校の文集に、サファリワールドに行った思い出を生き生きとつづっていた。  文集は昨年12月発行で、魁人君は当時1年2組だった。みんなで行ったサファリワールドの様子を絵に描き作文にした。
 タイトルは「すごかったアシカショー」。「アシカのはなの上にボールをのせたりしていました。おもしろかったです」「ふつうのアシカだったらそんなげいとうができないはずなのに」。鼻にボールを乗せたアシカの絵とともに、目を丸くして楽しむ魁人君の様子が伝わってくるような文章だった。
 小学部の阿部達也教頭によると、魁人君は「素直で子供らしい子供」。昆虫が大好きで、よく友達と校庭のバッタを捕まえて遊んでいたという。  学校は23日から冬休みで、25日から28日までの予定でタイ南部のカオラックに旅行に行っていた。「人見知りせず、友達が多かったようだ」と同教頭は悼んだ。 - 時事通信 -

2004-12-28 15:32

▼タイで2邦人死亡確認 20人以上なお安否不明

犠牲2万4000人超
 インドネシア・スマトラ沖地震と、それに伴うインド洋大津波で、外務省は二十八日、タイ南部のプーケット島周辺で行方不明になった日本人のうち、子供と女性の二人の死亡を確認したと発表した。今回の津波で邦人の死亡が確認されたのは初めて。スリランカで消息不明になっている十二人についても、旅行会社は不明者とみられる七遺体が見つかったとしており、邦人被害がしだいに明らかになっている。各国の死者は計約二万四千人に達したうえ、インドネシアだけで死者が最高二万五千人にのぼるとの報道もあり、被害がさらに拡大するのは必至な情勢だ。
 外務省は二十八日、タイ・プーケット島で行方不明になっていた在タイ日本大使館一等書記官、吉野貞行さん(41)の小学生の長男(8つ)と、日本人女性の計二人の死亡を確認したと発表した。
 吉野さんの長男の遺体は、二十七日夜に母親が本人と確認。また、女性は旅行会社関係者が、遺体が運ばれた病院で写真を基に本人と確認した。  同省は死亡者の氏名などは公表していないが、文部科学省は、吉野さんの長男がバンコク日本人学校の小学二年、魁人(かいと)君であることを明らかにした。  女性は、プーケットへの社員旅行中に津波に遭い、消息が不明になっていた福岡市の会社員、柿木奈緒子さん(27)の可能性があり、柿木さんの両親らは二十八日午前、現地へ向かった。
 また、スリランカで主催した邦人ツアー客らのうち、十二人の安否が確認できていないとしていた旅行会社「大陸旅遊」(東京)は同日未明、現地で収容された七遺体が「自社の客の可能性が非常に高い」と発表。在スリランカ日本大使館が最終確認中としている。また、七遺体以外の五人についても安否は不明のままになっている。
 外務省では、プーケットで日本人の五家族八人が津波に巻き込まれるなどして行方不明になったことを確認していた。  今回死亡が確認された二人以外でも、二十八日昼の時点で、タイ、スリランカなどで二十人以上の邦人が安否不明となっている。大分県ではこのうち、プーケットに近いピピ島で安否が分からない四人は、同県からインド・ニューデリー日本人学校へ派遣されていた教諭、政岡浩さんの一家であることを明らかにしている。
≪タンザニアでも死者≫
 インド洋大津波による被害は、発生から三日目の二十八日、アフリカのタンザニアでも十人の死亡が確認されるなど、国際赤十字社のまとめなどによると、死者の総数は十一カ国で約二万四千人、行方不明者もスリランカ、タイ、インドの三カ国だけで約五千人に達した。AP通信によると、インドネシア政府首脳は、インドネシア国内だけで二万五千人の死者が出た可能性があるとしており、犠牲者がさらに増えるのは避けられない見通しだ。
 AP通信は二十八日、インドネシア国営アンタラ通信を引用する形で、同国のカラ副大統領が「まだ確実なデータは得られていないが、国内で二万一千-二万五千人(が死亡した)と思われる」と発言したと報道。各国の死者合計が、四万二千人に達する可能性があると指摘している。
 今回の津波では、クリスマス休暇でインド洋周辺を訪れた欧米などからの観光客も五十人以上が死亡、行方不明者も多数出ている。パウエル米国務長官は二十七日の記者会見で、米国人八人の死亡を確認したと述べ、英外務省も英国人の死者は十二人と発表した。
≪タイに海自派遣へ≫
 防衛庁は二十八日、タイ・プーケット島に海上自衛隊の護衛艦など三隻を派遣することを決め、外務省と最終調整を行っている。テロ対策特別措置法に基づきインド洋で輸送協力支援活動を終えて、日本へ帰国中の三隻を同島方面に向かわせた。  プーケット島海域に到着後、上空と海上から行方不明者の捜索と救難にあたる。
 また、町村信孝外相は同日午前の記者会見で、インド洋大津波で被災したモルディブ、スリランカなどにテント、毛布など計五千四十万円の物資を緊急援助する考えを表明。世界食糧計画(WFP)を通じて、二千四百トンの食糧支援を行うことを明らかにした。 - 産経新聞 -

2004-12-28 15:01

▼スマトラ沖地震、タイの死者934人に

タイ内務省によると、津波による同国南部6県の人的被害は28日午前9時半(日本時間同11時半)までに死者934人、負傷者7572人に上った。死者の内訳はハンガー県537人、プーケット県128人、クラビ県130人など。 - 時事通信 -

2004-12-28 13:26

▼日本人9人の死亡確認 犠牲者数万人規模に

インドネシアのスマトラ沖地震の津波による被害で、外務省は28日、タイ南部のリゾート地プーケット島などで行方不明になっている日本人のうち、バンコク大使館の吉野貞行1等書記官(41)の長男魁人(かいと)君(8)=バンコク日本人学校小学部2年=と福岡市の会社員、柿木奈緒子さん(27)の2人の死亡を確認した。また、スリランカで収容された7人の遺体が日本人ツアー客であることも分かり、犠牲者は計9人となった。邦人の死亡が確認されたのは初めて。一方、沿岸11カ国の犠牲者は各国政府発表分だけでも2万3000人を超えた。インドネシア首脳が同国内だけで死者が2万5000人に達する見通しを明らかにするなど、被害者は数万人規模になる可能性も出てきた。
 魁人君は両親と3人でプーケット島の北のカオラックに滞在中だった。母親が魁人君の遺体を確認したが、吉野書記官も行方不明になっている。柿木さんも同行者や旅行会社が身元を確認した。
 一方、コロンボの日本大使館筋によると、27日にスリランカ東南部で収容され、コロンボに運ばれた東洋人系の7人の遺体は、旅行代理店「大陸旅遊」(東京都新宿区)が企画したツアーの参加者であることが、無事だったツアー参加者によって確認された。外務省は、家族の到着を待って最終的な確認作業を行う方針。
 被災地を視察したインドネシアのカラ副大統領は27日夜、震源に近いスマトラ島メダンで、同国内の死者が「2万1000~2万5000人に達する」との見通しを明らかにした。また、インド領のアンダマン、ニコバル諸島では少なくとも5つの村が津波に押し流され、計約3万人が行方不明になっているとの情報もあり、犠牲者の数はさらに増える見込み。
 スリランカに入った日本の緊急援助隊をはじめ、被災した各国への国際社会からの支援も本格化している。国際赤十字は、被災地で水質、衛生状態が悪化し疫病がまん延する可能性を指摘、「コレラなどにより死者がさらに増える恐れがある」と警告している。 - 毎日新聞 -

2004-12-28 13:02

▼海自艦船3隻、プーケット島に派遣へ=地震被災者の捜索・救難で-防衛庁

防衛庁は28日、インドネシア・スマトラ島沖で発生した大地震で、被災者の捜索や救難のため、海上自衛隊の艦船3隻をタイ南部のプーケット島に派遣する方向で外務省との調整に入った。国際緊急援助隊派遣法などに基づく措置。
 派遣を予定しているのは、ヘリ搭載護衛艦「たかなみ」とイージス護衛艦「きりしま」、補給艦「はまな」。3隻はテロ対策特別措置法に基づき、インド洋で米英艦艇などへの補給活動に当たっていた。任務終了に伴い、日本に帰る途中だったこれら艦船を急きょ、向かわせることにした。 - 時事通信 -

2004-12-28 13:01

▼邦人300人以上、出国待機=大使館が渡航証明・現金-タイ南部

タイ南部プーケットの市街地にあるプーケット日本人会事務局(山口満事務局長)に設けられた日本大使館の領事部臨時相談所では28日早朝から、津波で旅券などを紛失した家族連れなどが帰国に必要な渡航証明書の発給を求めて列をつくった。
 同相談所によると、この日までに約100人が救援を求めて訪れた。クラビ県ピピ島やパンガー県カオラックを観光中に津波に遭遇した日本人観光客の多くが、ホテルの自室が浸水するなどして旅券を紛失し、出国できずにいる。
 出国待機を余儀なくされている邦人は同日現在、300人以上いるとみられる。日本大使館は10人の職員を派遣して対応しているが、事務量が多く徹夜状態で業務に追われた。同相談所では現金を紛失した人には当面の滞在費や出国税として、1人当たり6000バーツ(約1万6000円)を臨時に貸し出す一方、日本からの電子送金の方法を教えるなどして対応している。- 時事通信 -

2004-12-28 12:42

▼自衛艦3隻を派遣 スマトラ沖地震で防衛庁

防衛庁は28日、テロ対策特別措置法に基づきインド洋に派遣していた海上自衛隊の護衛艦2隻と補給艦1隻の計3隻を、スマトラ沖地震の支援のためタイ南部のプーケット島に派遣する方針を固めた。
 国際緊急援助隊派遣法などに基づく措置で、被害者の捜索や救助などに当たる。  3隻の艦船はインド洋で米軍など各国艦船に対する給油活動の任務を終了。1月上旬に帰国する予定で、日本に向かう途中だった。地震発生を受けて急きょプーケット島に派遣される方向となり、防衛庁は外務省と最終的な調整を行っている。- 共同通信 -

2004-12-28 12:37

▼水着のまま避難所に プーケット観光客ら

津波襲来から3日目となる28日朝、タイ最大の被災地となったプーケット中心部の県関連庁舎に設けられた臨時救援センターでは、宿泊先を失った観光客らが不安げな表情で参集。タイ当局によると、この日だけで約3000人が利用し、同日中にも被災者用の臨時航空便がバンコクに向け運航する。
 救援センターでは、安否連絡用に無料電話の開放や、空港へのバス運行などを実施。観光客の多くは欧米人で、被災時の水着姿のまま地べたに座り込み、うつろな表情でアナウンスに耳を傾けていた。
 休暇でピピ島へダイビングに訪れたという、東京都昭島市の公認会計士、三沢浩さん(37)は、島のダイビング店が旅券など預けた所持品ごと流されたため、救援センターに海水パンツ、Tシャツ姿で訪れた。
 「ちょうど潜っている最中、急に水が濁り始め、強力な水流にもまれた。幸い、海面に上がれたが、最初は何が起きたのか分からなかった」と三沢さん。「島に戻り、浜には死体が並んでいるし、家屋が破壊されているのを見て初めて津波と分かり、恐怖を覚えた」と言う。三沢さんは「ダイビングは2回目だが、とんでもない経験をしてしまった。ああ、歯ブラシを買わなくては」と話し、初めて安堵(あんど)の表情を浮かべた。
 センターには日本大使館員2人も詰め、ほぼ24時間態勢で相談にあたっている。旅券の発行は、約500メートル離れたプーケット日本人会事務所で行っており、職員は絶え間なく訪れる邦人への説明に追われた。邦人観光客には海外在住者も多く「居住国の査証(ビザ)はどう入手するのか」といった不安を口にする人も。
 すでに50人以上が訪れたが、職員の一人はその様子を「恐怖と、無事の喜びと、所持品を失って呆然(ぼうぜん)と」と説明。それでも各訪問者に、波にのまれた邦人を目撃しなかったか、など確認しながら安否照会も続ける。職員は「プーケットだけで10人近く行方不明者がいる。他県も入れるとまだ増えるだろう」と、焦りの表情を見せた。- 毎日新聞 -

2004-12-28 11:02

▼南部プーケットの大津波、観光客に衝撃

スマトラ沖地震の大津波により、タイでは南部6県で死者866人以上、負傷者も7,300人以上に上っている。年間400万人の外国人観光客が訪れるタイ最大のビーチリゾート、プーケット島に被害は集中。130人以上が死亡し、日本人も10人程度が行方不明に。恐怖から一夜明けた27日、かろうじて難を逃れた白人観光客は、海岸線から130メートルも離れたホテルの一階部分が大波にのまれた様子を目撃、「もう二度と来ない」と語った。未曾有の大津波に襲われ、楽園からがれきの山に一変した現場を追った。【プーケット=宮内努記者】
 津波の第一波が襲ったのは26日午前10時ごろ。その1、2分前、地鳴りのような「ゴー」という異様な音がしたという。この白人観光客の泊まるホテルの一階が、白波をかき立てた大波の急襲を受けたのは、さらに10分後。第二波の襲来だった。「パスポートも何もかも海に持っていかれた」。放心したような表情で話した。
 ■混乱のパトンビーチ
 最も観光客が集まる南西部のパトンビーチ。海岸道路沿いのホテルやレストラン、土産店などはすべて津波に飲み込まれた。横転したり逆立ちした乗用車。窓ガラスがことごとく割れたホテルやレストラン。車両は通行不可能、公衆電話や携帯電話も通じず、ごみ捨て場のように混乱した路上を観光客がさまよい歩く。
 ビーチ北部の崖上に位置し、大被害をまぬがれたダイヤモンドクリフスパ&リゾート。8店あるレストランのうち、海辺の岩場に設置した2店は壊れ、営業不可能となった。宿泊客には日本人が多く、日本人スタッフは「連絡がつかない日本人宿泊客もいる。安否を現在確認中です」と不安げな様子だ。
 パトンビーチ在住の英国人男性は「水が家の中にまで入ってきて、私は家具と一緒に道路に流された。たくさんの人が海に流され、道路にも遺体が転がっていた」。海岸から500メートル離れたホテルにいたタイ人男性は「信じられなかった。波の力はとても強く、ホテルのロビーに車が流されてきて、ひっくり返った。水は胸の高さまであった」と興奮気味だ。
 プーケットで旅行業を営む小池富美子さんは「津波が起きるとビーチにいた人が一斉に山に向かって避難した」と振り返る。好調なピークシーズだったが、来年の旧正月がある2月までの予約はキャンセル申し込みが続出。小池さんは「きれいだったビーチは見る影もない」と嘆く。
 ■ビーチは進入禁止
 人気ビーチから離れたプーケットタウンのホテルは、ほぼ満室状態。ホテルが損壊し、宿泊先を失った旅行者はすべてタウンに集められているもようだ。27日午後、治安当局は西海岸のビーチをすべて立ち入り禁止にした。
 病院には、津波に流されて負傷し、血だらけになった外国人が次々と運び込まれた。水着姿の負傷者が目立つ。犠牲者の遺族は泣き崩れ、無事を確認し合って抱き合うカップルも。病院関係者は「津波によって割れたガラスが水中に流れ出した。けがの多くはガラスに接触したことによる裂傷」という。
 プーケット空港では目立った混雑はないものの、出発ロビーには被災した観光客の疲れ切った姿が目立つ。家族旅行に来たバンコク在住の日本人女性は「海水浴をしていたら警備員が津波を察知して、逃げるように指示された。すぐにホテル内に駆け込むと、海水が2階まで押し寄せてきた。ホテルを出ると黄色い軍用車のようなトラックに救助され、プーケットタウンまで運ばれた」と安どの表情を見せた。 - NNA -

2004-12-28 11:02

▼家族旅行暗転、母親が遺体確認=吉野魁人君

タイ南部のプーケット周辺で津波にのまれ、28日死亡が確認されたバンコク日本人学校小学部2年の吉野魁人君(8つ)の一家は、25日からプーケットに隣接するパンガー県カオラックに滞在、26日に津波に遭った。  父親で在タイ日本大使館1等書記官の貞行さんと魁人君の2人が高波にさらわれ、行方不明になったほか、母親もけがをして近くの病院に運ばれていた。魁人君の死亡は母親が確認した。 - 時事通信 -

2004-12-28 08:43

▼津波による死者は2万3200人超す

スマトラ沖地震の津波による死者数は2万3200人を超え、アジアの被災地では生存者の捜索と遺体の収容作業が続くなか、疫病の発生が危ぐされている。 津波は沿岸の村や観光リゾート地をのみこみ、現地住民のほか、多くの外国人観光客らが死亡した。これまでに死亡が確認された外国人は約90人で出身国は20カ国前後。国別ではノルウェー人13人、英国人12人、イタリア人11人、スウェーデン人10人、日本人9人、米国人8人など。また、イタリア人100人が行方不明となっている。
 866人が死亡したタイでは、クラビ沖でジェットスキーをしていたプミポン国王の21歳の孫も死亡が確認された。  タクシン首相は「(犠牲者の)遺体収容には時間がかかる」とした上で、犠牲者数は増える可能性があると述べた。
 インドネシア・スマトラ島のアチェ州の避難所責任者は、「遺体の腐乱が進み悪臭がひどい。遺体はイヌ、ネコなどの死体と混在している」と述べた。  ユスフ・カラ副大統領は州都バンダ・アチェでの死者数が1万人に達する可能性を示唆した。これまで犠牲者数は約3000人と推定されていた。  国連人道問題調整部の責任者は、「過去最大の救援に乗り出さなければならない。復興費は数十億ドルに達する見込み」と話した。 - ロイター -

2004-12-28 08:43

▼日本人2人の死亡確認 タイ・プーケット島

外務省は28日、インドネシアのスマトラ島沖の大地震で発生したインド洋大津波で、タイ南部の観光地プーケット島で行方不明になっている日本人のうち2人の死亡を確認したことを明らかにした。1人は成人女性で、もう1人は在バンコク大使館の吉野貞行1等書記官(41)の長男でバンコク日本人学校小学部2年の魁人(かいと)君(8)。魁人君は両親と3人で旅行中だった。母親が魁人君の遺体と対面し、身元を確認した。吉野書記官も一緒に津波被害に遭い、行方不明になっている。 - 毎日新聞 -

2004-12-28 08:43

▼徹夜の邦人安否確認続く タイ・プーケット

津波による日本人の男児と女性の死亡が28日朝までに確認されたタイ南部プーケット。日本人の安否確認に携わる関係者は津波発生2日後の同日も、夜を徹しての情報収集に当たった。  プーケット島プーケット・タウンに設けられた、在タイ日本大使館の臨時事務所は、28日未明も大使館員や、同島日本人会スタッフが外部との連絡に追われていた。「安否情報についてはこちらでは話せない。広報を通してほしい」と外務省職員。  日本人会の山口満事務局長によると津波から二夜明けた28日も、島内の日本人学校に設けられた臨時宿泊所には、津波でホテルに泊まれなくなった日本人観光客らが宿泊している。 - 共同通信 -

2004-12-28 07:01

▼タイ・プーケットで邦人2人の死亡確認=スリランカで7人犠牲か-スマトラ沖地震

外務省は28日、インドネシア・スマトラ島沖の大地震で発生した津波により、タイ南部の保養地プーケット島周辺で日本人2人の死亡を確認したと発表した。インド洋沿岸一帯を襲った津波で邦人の死者が確認されたのは初めて。また、スリランカへのツアーを主催した旅行会社「大陸旅遊」(東京)も、現地で収容された7遺体は「自社の客の可能性が非常に高い」と発表した。
 地震による津波の被害は、発生から3日目に入った28日も拡大、犠牲者は確認されただけでも11カ国で計約2万5000人に達した。
 また、インドネシアのカラ副大統領は、同国内の死者が2万1000人から2万5000人に上る恐れがあると指摘。インド領アンダマン・ニコバル諸島でも3000人が死亡、3万人が行方不明となっていると伝えられており、死者数は今後さらに増える見通しだ。タイ政府高官は、同国南部で外国人観光客700人以上が死亡したとみられると語った。
 死亡が確認された日本人は、プーケット島北方のカオラックで高波にのまれ、行方不明になっていた在タイ日本大使館一等書記官吉野貞行さん(41)の長男でバンコク日本人学校小学部2年の魁人君(8つ)と、ツアーに参加していた女性。魁人君は母親が確認した。また女性については、捜索に当たっていたツアー主催会社の関係者が27日夜、プーケット島の病院で収容されていた遺体を写真と照合して確認した。 - 時事通信 -

2004-12-28 03:01

▼小6、家族とはぐれ野宿 ピピ島、津波に襲われ「どこへ…」

大津波から一日たったプーケット島。各国大使館の詰め所が置かれた県庁事務所は、家族や友人が行方不明になったり、パスポートを流されたりした観光客でごった返した。
 その列の中に愛知県岡崎市の小学六年、杉本遼平君(12)がいた。Tシャツに短パン、草履という姿。家族とはぐれて、不安な野宿の夜を過ごしたという。  家族四人で旅行にきた遼平君は、ピピ島の海岸で遊んでいて津波に襲われた。  「早く逃げろ!」。父親の孝幸さん(41)の声で家族は島の中へ走り出した。しかし、弟の知槻君(8つ)=小学二年=が転んだため孝幸さんが助けに戻り、二人の姿はそのまま消えた。母親の正美さん(41)も、「どこへ行ったかわからなくなってしまった」(遼平君)。
 遼平君は津波にもまれながらもバンガローにつかまり、救助の船に助けられた。プーケット島へ渡ったあと、一人で安全な丘に登ってニュージーランド人のグループに保護され、やはり避難していた日本人女性に引き渡された。  二十七日、女性とともに日本大使館の駐在員に家族が行方不明になっていることを届け出たが、大使館によると、家族は病院の入院者リストにはなく、安否はわかっていない。
 プーケット島の沖合にあるピピ島は、もっとも津波被害の激しかったところだ。当時、百人乗りの観光船でピピ島に向かっていた米国人男性(47)によると、突然、海が二つに割れたようになり、船の右側が盛り上がった。続いて船が津波の上に持ち上げられ、三百メートル前方のピピ島のバンガローの二階が同じ高さに見えたという。数時間、海上で待機したあと、プーケット島へ引き返したが、途中転覆した小型ボートにつかまったり、海上に浮かんだりしているダイバー四、五人を救助した。
 ピピ島で救助されたある日本人女性は、救助船でシンガポール在住の日本人の小学生男児に出会ったが、この子も両親と妹が波にのまれ行方不明になったという。男児は左足にけがをしていたが、「チャンギ空港まで送ってくれれば、一人で家に帰れます」と気丈に話していたという。
 プーケット島では二波にわたって津波が襲来、ビーチ沿いのホテルや店舗を一瞬にしてガレキの山に変えた。  ギリシャから来たジアヌーリディスさん(37)は、海岸線から百メートル離れたホテルにいた。「ゴー」という音が聞こえて一、二分後、第一波が襲ってきたが部屋の外でとまった。しかし十分後、さらに強力な第二波が襲い、海水は一階の室内の天井にまで達した。「お金もパスポートも何もかも流されてしまった。プーケットへ来るのはこれで最後にする」と話した。 - 産経新聞 -

2004-12-28 03:01

▼インド洋大津波 邦人数十人が不明 死者最悪2万2000人超

インドネシア・スマトラ島沖で二十六日に発生したインド洋大津波による死者は二十八日未明までに、インド洋周辺十カ国で二万二千人を超え、地震による津波の死者としては史上最悪の事態となった。国際赤十字は死者が二万三千七百人に達したとしている。国土交通省などによると、タイ南部プーケット島やスリランカでツアーに参加した日本人観光客ら数十人が安否不明となっており、日本政府は確認作業を急いでいる。
 国土交通省に二十七日、入った連絡によると、日本の旅行代理店主催で被害があった国へのツアーに参加した日本人旅行者十九人の安否が確認されていないことが分かった。  外務省には、タイのプーケット島で約十人が高波に流されたとの情報が入り、同島に近いピピ島でも夫婦とみられる男女二組の四人の安否が確認されていない。  現地情報も含め、安否の確認できない日本人は数十人にのぼり、現地大使館などが確認を進めている。  安否不明のツアー参加者十九人の内訳はプーケット島周辺が七人、スリランカでは十二人。
 外務省によると、プーケット島で流されたとみられる約十人のうち、大人四人、子供四人の計五家族八人の身元が判明。この中には、在タイ日本大使館の一等書記官の吉野貞行さん(41)と長男が含まれているが、外務省は残り六人の身元は明らかにしていない。
 また、文部科学省はピピ島旅行中のニューデリー日本人学校の教員一家四人と長男がバンコク日本人学校に通う吉野さん親子、プーケット島旅行中の同校教諭夫妻のうち妻の計七人の安否が分からないと発表した。
 さらに、国際協力機構(JICA)によると、モルディブなどに派遣中の青年海外協力隊員ら約二百五十人のうち七人と連絡が取れなくなっている。  外務省などによると、安否情報が交錯しているうえ、被災地にはツアー参加者以外に在留邦人や個人旅行者もいるとみられ、安否情報の確認に時間がかかっている。
     ◇
 ■M9.0に修正 被害、10カ国に
 大津波はアフリカ大陸の東海岸にまで到達し、ソマリアやケニアにも死者が出るなど、インド洋周辺十カ国に大きな被害をもたらした。  地震による津波により、明治二十九(一八九六)年の明治三陸地震で二万二千人の死者が出たが、今回はそれを上回る犠牲者数となった。地震や津波に対する対策がとられていない国も多く、被害が拡大したとみられる。疫病への懸念も強まっている。
 スリランカでは政府軍と反政府勢力のそれぞれの発表をまとめると、約一万二千人が死亡したもようだ。インドネシアでは震源に近いスマトラ島北部を中心に四千九百人の死者が出た。同国のカラ副大統領はスマトラ島で一万人が死亡した可能性があると指摘した。
 タイやスリランカなどには、クリスマスや年末休暇を利用して、日本や欧米から数多くの観光客が訪れていた。タイ内務省によると、リゾート地プーケット島を含む同国南部では八百六十六人の死亡が確認されたが、犠牲者の多くは外国人観光客だったとみられる。
 AP通信などによると、タイではこれまでに、三人の米国人の死亡が確認されたほか、イタリア人、英国人もそれぞれ七人死亡した。さらに千人以上の行方不明者も出ていて、外国人が多く含まれるとみられている。また、スリランカ当局も二百人以上の外国人が死亡したとしている。
 プーケット島の県庁舎内には、タイ政府の対策本部と二十五カ国の大使館による連絡センターが開設され、被災者の救援に当たっている。米地質調査所はマグニチュード(M)8・9としていた今回の地震の規模をM9・0に上方修正した。 - 産経新聞 -

■インド洋大津波の犠牲者数

国 名 犠牲者
スリランカ 1万2029人
インドネシア 4991人
インド 4000人
タイ 866人
ソマリア 100人
マレーシア 52人
モルディブ 52人
ミャンマー 36人
バングラデシュ 2人
ケニア 1人
2004-12-28 03:01

▼南極にも津波 エネルギー「阪神」の1400倍

インドネシア・スマトラ島西方沖を震源とする地震について、気象庁の精密地震観測室(長野市)が観測した地震波は、地球を二周以上していたことが二十七日、分かった。地震に伴う余震域が震源から約一千キロ北方まで分布していることも判明した。
 気象庁は海外で発生した地震について、精密地震観測室に設置されている地震計をはじめ、各国に分布する地震計による観測網「全球地震観測ネットワーク」(IRIS)の地震データをもとに、震源や規模を推定している。
 精密地震観測室で観測した今回の地震波は地球を二周以上しており、「地震の規模が非常に大きかった」(気象庁)ことを示している。  産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の解析によると、地震のエネルギーは阪神大震災を起こした地震の約千四百倍に相当するという。
 気象庁によると、今回の震源域は、インド・オーストラリアプレートがユーラシアプレートに沈み込んでいる地域で、過去にも大きな被害を伴う地震が発生。二〇〇〇年六月にもマグニチュード(M)8・0の地震が発生しているが、このときは津波による被害はなかった。今回の地震では、発生から十二時間以内にM6・0以上の余震が少なくとも七回発生していたことが判明。余震域は東西二百-三百キロ、北方約一千キロまで広く分布していた。
 一方、海上保安庁によると、地震による津波は震源から約八千九百キロ離れた南極の昭和基地でも観測され、二十七日午前二時十分(日本時間)には七三センチを記録した。 - 産経新聞 -

2004-12-28 02:56

▼日本人女性1人、プーケット島で死亡確認

外務省は28日未明、インドネシア・スマトラ島沖の地震による津波被害で、「27日午後、タイ・プーケット島で邦人女性1人の死亡が確認された」と発表した。  外務省は、死亡者の氏名や年齢について、「家族の希望で公表できない」としている。死亡確認は女性の知人が行い、現地の日本大使館員に連絡があったという。 - 読売新聞 -

2004-12-28 02:40

▼津波死者2万1千人超、日本人約30人の安否不明

26日に起きたインドネシア・スマトラ島沖の地震による津波の被害はスリランカやインドを中心に拡大し、死者は日本時間28日午前1時現在、インド洋沿岸10か国で計2万1000人を超えた。
 国際赤十字は、死者は最大2万3700人と発表した。本紙の調べでは、日本からのタイ南部プーケット島などへのツアー旅行に参加していた邦人計16人の無事が確認されていないほか、在留邦人ら十数人が行方不明となったり連絡が取れなくなったりしている。また、スリランカ政府閣僚は、死亡した外国人観光客19人のうち8人が日本人だったと述べた。
 ロイター通信によると、スリランカのプレマジャヤンタ電力・エネルギー相は27日、記者会見で、19人には日本人8人のほか、ドイツ、インド各4人などが含まれているとし、「外国人観光客200人が行方不明で、死亡している恐れがある」と述べた。
 同国ではこの日、南部ハンバントタからコロンボにアジア系と見られる遺体が搬送されたが、遺体を見た日本大使館員は日本人かどうか確認できなかったとしている。
 AP通信などの集計によると、今回の津波による死者数は▽スリランカ少なくとも1万2000▽インドネシア約5000▽インド約3000▽タイ866――など。津波の死者数としては、2万2000人近くが犠牲となった1896年(明治29年)の明治三陸地震に並ぶ最大規模の惨事となった。
 インドネシアで被災地を訪問したユスフ・カラ副大統領は「死者は1万人に達する可能性がある」と述べた。また、インドのチダムバラム財務相は、3000人が行方不明とされるアンダマン・ニコバル諸島を別にしても、「国内の死者は4000人近い」との見通しを示した。
 スリランカ政府当局者によると、同国では25万人が住居を失った。また、被災地での略奪を防ぐため、国軍兵士2万5000人が沿岸地域に配備された。
 タイでは27日、国軍のC130輸送機がプーケット島やピピ島に出動、けが人や遺体の収容に当たった。欧米人に人気のリゾート地ピピ島だけでも300人が死亡したと見られる。
 これまで被害状況をほとんど明らかにしなかったミャンマー政府当局者は27日夜、インド洋に面した河口地帯で36人が死亡したと発表した。
 アフリカ東部のソマリアでは政府当局者が27日、漁師40人の遺体が確認され、60人が行方不明になっていると話した。 - 読売新聞 -

2004-12-28 02:36

▼波が階段追ってきた タイ インド洋大津波 旅行者体験語る

家族は、同僚は無事なのか。インド洋沿岸を襲ったスマトラ沖地震津波。犠牲者は二十七日も刻々と膨れ上がった。「高波が人も建物も一気にのみ込んだ」。一瞬の惨劇を振り返る日本人観光客。被害の大きさが明らかになる一方で進まない安否の確認作業に、日本の家族や関係者は不安を濃くしている。
 壁のような津波が目の前に迫ってきた―タイ南部のリゾート地カオラックに滞在中、スマトラ沖地震による津波に遭遇し、かろうじて生き残った夫婦が二十七日夜、父親が住むバンコクに帰ってきた。「あと十秒逃げ遅れていたら…」。恐怖から解放された二人は、悪夢のような体験を生々しく語った。
 群馬県高崎市の会社員伊東壮彦さん(31)=長崎市出身=と妻の会社員希(のぞみ)さん(31)夫妻は二十六日朝、ホテルレストランでの食事を終え、三泊四日の旅を終えようとしていた。壮彦さんはTシャツに短パン姿、希さんはワンピースにはだしのまま。「シャワーでも浴びてそろそろ荷物でも詰めようか」
 そのときだった。「ワーッ」という人の声が聞こえ、同時に地鳴りのような音が聞こえた。ホテルの部屋は一階にあり、海までわずか二十メートル。希さんが窓をのぞくと、目前に高さ三―四メートルもの「壁」が迫っていた。海水ではなく「砂」だと思った。同時に「爆弾が落ちたか、テロか何か起きたのか」。そう頭によぎった。
 部屋を出ると、階段まで十メートルほど。「二階へ!」。二人はそう言い合って駆け上がった。階段を水が追いかけてきた。希さんの後を追う壮彦さんのサンダルに水が追いついてきた。さらに三階にたどり着くまでわずかに十秒。四階の屋上から見ると、二階までがすっぽり海に潜っていた。
 さっきまでいた二階部分はすべて壊滅。ベランダも壊れ、平屋のコテージは柱さえ残っていなかった。「ここまで水が来たら、あのヤシの木に飛び移るしかない」。二人でそう言って震えた。そのヤシの木には何人もよじ登って、津波を避けていた。しばらくして見ると、その木にはだれも残っていなかった。
水が引き、部屋に戻った。スーツケースだけでなく、部屋の中のすべてがなくなっていた。「まるで箱の中のよう」。希さんは頭を抱えた。すべてを失い、二人はヒッチハイクでプーケット空港までたどり着き、心配していた希さんの父親の鉄鋼メーカー現地社長、山田勉さん(57)=佐賀市出身、バンコク在住=と連絡が取れた。
 「これだけ死者が出ているとは。本当に運がよかった」。バンコクに戻った二人に、山田さんがそう声をかけた。 - 西日本新聞 -

2004-12-28 02:35

▼戦闘展開中のインドネシア国軍、一部を被災救援活動に

インドネシア・スマトラ沖地震で、エンドリアルトノ同国軍司令官は27日、多数の犠牲者を出した同島北端のナングロアチェ・ダルサラム州で戦闘展開している軍部隊の一部を救援活動に回すと述べた。
 同時に、同州の分離独立を目指して武装闘争を続ける「自由アチェ運動」(GAM)に対し、一時停戦を呼びかける意向を表明した。国軍側は、GAMが災害に乗じて攻勢に転じかねないとして警戒を強めており、今後、救援活動の阻害要因となる恐れも出ている。
 同州では、北部や西部などにGAMの支配地域が点在し、メンバーが送電線を倒壊させるなどの破壊工作を繰り返してきたほか、長引く戦闘で道路などフ公共インフラの整備が立ち遅れている。平常時でも州都以外では携帯電話がほとんど通じないなど通信事情も劣悪で、治安部隊が全域に展開しているにもかかわらず、政府や自治体は被害状況の把握に他国にもまして長時間を要した。
 同州の面積の1、2割程度といわれるGAM支配地域でも多数の死傷者が出ているのは確実で、エンドリアルトノ司令官は、「災害から立ち直るのに全力を挙げたい。人道問題である以上、GAMにも同様に振る舞ってもらいたい」と強調した。
 ただ、同国政府は、同州が紛争地域であることを理由に、外国の支援団体の入域を厳しく制限してきた経緯があり、国際機関を交えた被災者の救援が円滑に進むかどうかは予断を許さない状況だ。 - 読売新聞 -

2004-12-28 02:31

▼スリランカ「死者8人が日本人」の報道も

ツアー客ら日本人12人と連絡が取れなくなっているスリランカ。政府観光局が確認した外国人の死者は計19人で、このうち「8人が日本人」とロイター通信は報じた。
 一方、政府情報局によると、ヤラ国立公園のホテルで外国人21人が死亡し、コロンボにあるスリランカ国立病院に運ばれたという。この病院の医師、アニル・ジャーシンハさん(43)の話では、現地時間の27日午後、軍関係者が「日本人だ」と言って9人の遺体を搬送してきたが、すぐに安置所に収容され、日本人かどうかの確認は取れていない。
 津波が直撃した島南部は、電話が通じない状態が終日続き、安否情報は錯そうしている。情報収集を進めているコロンボの日本大使館でも、「通信手段がないので情報収集が進まない」といらだちを募らせた。 - 読売新聞 -

2004-12-28 02:28

▼モルディブ、島民全員避難のゴースト島が続出

約1200の島からなるモルディブは、各島がサンゴ礁ででき、海抜が最高でも2メートル足らず。27日現在、人が住む約200の島のうち、数十の島が今回の津波で全面的に冠水、島民が全員避難し、“ゴースト島”が多数、生まれてしまった。
 同国環境建設省で調査を担当するアフマッド・ジャミールさんは、「今回の津波は、モルディブにとって最大の悩みである地球温暖化問題に直結する」と述べ、島国の悲劇は、地球温暖化と津波のダブルパンチに襲われたことだと語った。
 同国政府は、これまでにも地球温暖化防止を世界に訴えた。26年間政権の座にあるガユーム大統領は、1990年代初めからこの問題フ国際的なスポークスマンになった。2000年の国連ミレニアムサミットでは「わが国が100年後の国連会議に参加できるか心配だ」と演説、沈む島の危機を訴えたが、今回の津波はそうした悪夢を最悪の形で現出させた。
 モルディブ政府の調査では、同国を襲った津波による海面上昇の幅は「1―2メートル」。それでも、一般の島民が住む島々では、潮が引く際に家中のものをさらい、約90あるリゾート島の大半では、水上コテージや浜辺の宿泊施設が冠水し、桟橋が流失した。国内の電話は寸断状態で、被害の全体状況はつかめていない。
 折から同国では12月31日、議会選挙が行われる予定。津波の被害で延期されるかどうかは、27日現在で明らかではない。 - 読売新聞 -

2004-12-28 02:25

▼タイの病院HPに負傷者名、日本人?43人

タイ・プーケット県当局や同島対岸のクラビ県にある病院などは、ウェブサイトに負傷者の名前を掲示している。28日午前0時現在、日本人と見られる名前は計43人に上った。
 43人は次の通り。
 【クラビ病院】
 ▽サノ・ヒトミ▽ユキタ・ジュンコ▽オガワ・マユミ▽ユキキロ・シュウヘイ▽ニシグチ・エツコ▽ニシグチ・リサ▽ニシグチ・トモユキ▽ニシグチ姓で名前不明の人が2人
 【バンコク・プーケット病院】
 ▽アラ・キョウコ▽ハラダ・マサタカ▽タカセ・ヒロコ▽ナリオ・カツミ▽コデラ・カズコ▽コデラ・コウジ▽ケウン・カレン▽イチハシ・クミ▽オザワ・マキコ▽オザワ・リュウジ▽マスダ・ヒロミ▽カミムラ・ミキ▽トバ・ミワコ▽ノセ・ナツミ▽ナカムラ・シンイチ▽オギソ・シンイチ▽ヨダ・シロイ▽スズキ・ミナコ▽オオシマ・タマキ▽ヤナギサワ・ヒロユキ▽タカノブ・ユキヒロ
 【プーケット国際病院】(数字は年齢)
 ▽アンドウ・ケニイ▽シゲシロ・ヒロコ39▽シゲシロ・タカヒロ37▽ナカムラ・ケンゴ▽ヤマカミ・マサヨシ36
 【パトン病院】(同)
 ▽ミヨシ・ワオアツ31▽コデラ・コウジ35▽コデラ・カズコ35▽コデラ・ケイゴ4▽アンドウ・ケン54
 【タラン病院】(同)
 ▽クリタ・サオリ30
 【バチラ病院】
 ▽ウイ・リュウジ▽ウカイ・ヤスコ - 読売新聞 -

2004-12-28 02:25

▼路上に多数の遺体…タイ南部・カオラック

在バンコク日本大使館の1等書記官、吉野貞行さん(41)と小学生の長男が消息を絶ったタイ南部のリゾート地、カオラック。津波に直撃された海岸沿いでは27日、倒壊したホテルの下から次々と遺体が運び出された。
 現地で、日本人向けのダイビングショップ「eダイブ」を経営する平川恭さん(35)によると、街は「通りに沿って数10メートルおきに、10から20の遺体が並べられている」状態。電気や水道などのライフラインも止まったままで、倒壊を免れたホテルでも、従業員や観光客の姿はほとんど見られない。けが人は、約30キロ離れたタイムアンなどの病院に運び込まれているが、どの病院も満杯だという。
 道ばたの遺体には、いずれも布がかぶせられ、日本人かどうか、大人か子どもかはわからない。ダイビングショップ近くのホテルに勤める日本人の男女2人も連絡が取れないため、平川さんは「無事にどこかに避難してくれていれば」と不安を漏らした。 - 読売新聞 -

2004-12-28 01:58

▼ツアー客12人不明、旅行会社社長「最悪の事態も…」

インド洋沿岸を襲った地震・津波で27日夜になっても、タイやスリランカの日本人ツアー客16人の安否が不明のままとなっている。
 添乗員(44)1人を含む12人の不明者がいる東京都新宿区の旅行会社「大陸旅遊(りょゆう)」では同日午後、谷奥徹男社長が会見し、「最悪の事態も考えざるを得ない」と苦渋の表情を浮かべた。
 同社によると、ツアーには3歳の幼児を含む男女19人が参加。津波に遭った26日朝から、海岸沿いのヤラ国立公園でゾウの生態を観察するはずだった。
 発生直後から添乗員やホテルに連絡を取っているが、不通のまま。提携先の旅行会社の現地スタッフを派遣したが、そのスタッフとも連絡が取れない。同社には終日、問い合わせが殺到し、妻がツアーに参加した都内の男性が「何か情報はないか」と訪れたが、提供できる情報はなかった。
 宿泊先のホテルが津波で倒壊しており、不明の12人はそれに巻き込まれた可能性もあるという。
 谷奥社長は「全員の生存を信じたいが、津波に巻き込まれた可能性もある」と声を落とした。 - 読売新聞 -

2004-12-28 00:01

▼タイ・マレーシア、政府首脳が救助陣頭指揮

インドネシア・スマトラ島沖で起きた地震による津波で、タイ、マレーシアでは有数のリゾート地で多数の犠牲者を出し、政府首脳が現地に赴き、救助・復旧作業の陣頭指揮にあたるなど対応に追われた。  両国とも観光が重要産業となっているだけに、今後の観光客減少を懸念する声も出ている。
 タイでは、海岸沿いの南部8県で被害が出ており、同国内務省によると27日現在、死者は800人を超えた。タクシン首相は26日夜、被害の深刻なリゾート地プーケット島入りし、パニックに陥った住民らに平静を呼びかけ、被災者を見舞った。同島に近い人気リゾート地ピピ島では、取り残された観光客救出のため、タイ海軍の艦船や空軍ヘリも出動、少なくとも200人を救助した。
 マレーシアではペナン、クダなど4州が津波に襲われ、死者50人以上が確認されている。なかでも、有数の観光地ペナン島では30人以上が犠牲となっているほか、依然として100人以上が行方不明のままだ。
 外遊中のアブドラ首相の指示で現地を視察したナジブ副首相は記者団に対し、「建国以来、最大の自然災害だ」と強調。政府は、ペナン、クダ州の沿岸地域の住民に避難命令を出し、漁業の操業中止を求めた。
 両国とも2003年には新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)で観光客が激減したが、今年は持ち直し、観光業界もホッとしていたところだった。両国にとって痛手なのは、いずれも海外観光客が多いリゾート地で最悪の被害を出したことだ。
 昨年のタイの外国人観光客1000万人のうち、プーケット島には270万人が訪れた。今回の大惨事で、ホテルなどリゾート施設の多くが壊滅状態となり、すでにキャンセルが殺到しているといい、同地の観光協会では「観光客数は3割減るだろう」と話している。
 マレーシアは、欧米や中東諸国向けに積極的な観光キャンペーンを展開中で、今年1―10月の観光客数は1300万人と前年同期比で6割も増加した。
 だが、ペナン島では、がれきが散乱するなど景観が一変。あるリゾートホテルの支配人は「ニュースを見たりうわさを聞いたりして、キャンセルが多くなるのでは」と心配している。 - 読売新聞 -

2004年: 12月26日 12月27日 12月28日 12月29日 12月30日 12月31日
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