▼外国航空4社に激減、被災地プーケット
昨年末に発生したインド洋大津波の影響で、香港のドラゴン航空が来月1日から南部プーケット県の事務所を閉鎖、定期路線を無期限に運休すると発表した。観光客減少のため外国航空会社の運休が相次いでおり、プーケット国際空港への乗り入れは津波前の19社からわずか4社に激減した。国内で死者5,396人を出した大津波から今月26日で半年が経過したが、復興予算や義援金の活用も3~4割にとどまるなど、被災地では復興の遅れが目立っている。
24日付ネーションによると、ドラゴン航空はすでに週4便の香港~プーケット線を休航していたが、乗客数回復のめどが立たないと判断したもようだ。今後は需要が増大すればチャーター便を運航するとしている。香港~バンコク線も1月に週14便から11便に減便しており、今後はタイ路線に代わり、中国本土への路線などを増便する方針だという。
プーケットに乗り入れる外国航空会社は津波前は19社だったが、津波直後から大韓航空、中華航空などが次々と運休を決め、現在の運航会社はシンガポール、マレーシアの4社のみ。1週間の便数はチャーター便を合わせ計194便あったが、現在は計38便まで減少した。4社はシンガポール航空傘下の格安航空会社タイガー・エアウェイズ、シルク・エア、マレーシア航空、格安航空エア・アジア。
タイ国政府観光庁(TAT)によると、同空港の1~4月期の利用客数は12万8,574人にとどまり、昨年同期の41万4,340人から69%減少した。プーケット、パンガー、クラビの南部3県では、ホテルの客室稼働率が昨年の60%から20%にまで落ち込んでいる。タイ観光理事会(TCT)の調査では、プーケット県の420の中小事業者が廃業に追い込まれ、プーケットのスパ協会によると、業界の売り上げは60~70%減少、全体の20%が閉店を余儀なくされたという。
国内全体でも4月の観光収入は60億バーツと、昨年同月の500億バーツから大幅にダウンした。アンダマン海沿岸に外国人観光客を呼び戻すため、TATなどは日本や中国、韓国の観光客誘致に力を入れていく方針。中国人と台湾人を対象にした査証(ビザ)免除や、プーケット、クラビ両空港の着陸料、空港使用料の免除などの対策も検討しているが、観光客数が回復するのは雨期明けの来年以降に持ち越されそうだ。
■義援金、被災者に届かず
26日付ポストトゥデーによると、津波被災地向けに拠出された予算や義援金の多くが、被災者の手に渡っていないことが明らかになった。首相府が発表した公的機関が拠出した復興予算や義援金の総額は先月16日時点で約75億バーツ。このうち、被災者に支払われた金額は25億バーツにとどまる。また、国内外の民間企業や市民から寄せられた義援金12億バーツのうち、被災者に支払われた金額は5億バーツだという。
中小企業開発銀行(SME Bank)など政府系金融機関が共同で設立した、中小企業向け「津波基金」では、4月末までに3億7,650万バーツの出資・融資の申請があったが、認可に至っていないケースが多いという。また、津波被害を受けた大企業に投資する「津波再建基金」でも、審査手続きの遅れなどで、認可されたのは大手ホテル運営業者などにとどまっている。同基金は商業銀行の業界団体のタイ銀行協会(TBA)、タイ証券取引所(SET)などが共同で設立した。- NNA -
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